森の響(もりのおと)

 

愛知県日進市米野木町

     南山973-13

Tel / Fax

     0561-73-8763

 

10時~18時

毎週火曜・第3水曜定休

席数 36席

駐車場 36台

店内全て禁煙

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 (10時~18時)

茅葺の門は移築したの?

入口の茅葺の門はどこからか移築?

 

 

この辺りでは茅葺の屋根を見ることはまずありません。

 

もっともっと田舎に行かないと

見ることはないですね。

 

この茅葺の門はどこからか移築したものではありません。

 

京都の職人さんに作ってもらいました。

 

お店のオープンは2004年。

茅葺の門は2009年に作りました。

 

なので最初の5年間はこの門はなかったんですね。

 

 

以前はこんな感じです↓

 

オープンの頃に使っていた木の看板↑が

吊り下げている金具の所で腐ってしまって

その対策を兼ねて門を作る工事をすることにました。

 

つまり雨ざらしにならないように看板をつけるために

門を新しく作りその壁に看板を付けようということになりました。

 

 

 

この建物を建てた大工の社長Tさん:

「余語君、せっかく門を作るんなら茅を葺かんか?」

 

 

僕:

「茅葺ですか」

 

 

社長Tさん:

「屋根には瓦葺きや板葺きもある。神社なんかは銅板でやる。

だけど、瓦なんかは雰囲気が重いし固い。それにどこにでもある。

茅の柔らかさと言ったらないぞ。悪いことは言わん茅を葺いてみんか。」

 

 

僕:

「あぁ、なるほど。そうなんですね。確かにこの辺りでは見かけませんもんね」

 

 

社長Tさん:

「ほうだろう。そりゃぁ~茅の素朴な柔らかさは違うでな。ええぞ~。」

 

 

僕:

「でも、今そんな職人さんいるんですか。それに今後のメンテもできるんですかね」

 

 

社長Tさん:

「おぅ、それがまだ京都の方にはまだ職人がおるんだ。美山というところにまだ茅葺の集落が残っとる。そこで保存のための職人を抱えとる。」

 

 

僕:

「そうですか。それは出来たらすごいですね。」

 

 

社長Tさん:

「ちょっとこの辺りにないもん作ったるでな。これ自体が看板みたいなもんだな。ちょっとカネがかかるぞ。

 

 

僕:

「・・・・」

 

 

と言うことで看板の修理の話から

結構な出費をして門を作ることになりました。

 

 

 

実際に門のしたの木の部分は大工さん

上の屋根の部分は茅葺の職人さん

袖壁の土壁は左官屋さん

周りの庭の造作は造園屋さんと

様々な職人さんたちが手を掛けて造られました。

 

 

屋根の茅葺の部分だけでも

普通にその辺の新車1台分ぐらいのお金がかかりました・・・

 

 

2009年12月にお店を一旦閉めることもなく

営業しながら門を作り茅葺の屋根を作りました。

 

 

京都から職人が一人

お手伝いに見習いの人が一人

 

 

2人で2週間ほどかかり完成しました。

 

 

考えられないほどの大量の茅が

この門には乗っているんです。

 

 

僕:

「どのくらいもちますか?」

 

職人さん:

手を入れて補修しながらで20年ですね。20年経ったら全部葺き直しです。

 

僕:

「案外もつんですね」

 

職人さん:

「そうですね。でも補修して減ったところなんかを足したりしながらですけどね。」

 

 

20年もつのなら悪くないと思いましたが、

よくよく見れば「枯れ草」ですからね。

 

 

雨や風にさらされて、

20年間も「枯れ草」が屋根を守るんだから

 

これって凄いことですね。

 

 

まだ補修も葺き替えもしてません。

 

 

コケがキレイに乗ってきましたね。

 

 

でも、これって朽ちて行っているという証拠。

 

 

雨なのどの水分が溜まりやすくなったために

コケが生えてきたのですよね。

 

 

今度はコケが生えることによって

保湿効果も出て余計に朽ち易くなるとうこと。

 

 

悪循環の方向へ進んで行っているというこなんです。

 

 

風情と言えばコケが乗ってほしいですが、

葺き替えのことを考えるとあまり・・・

 

 

是非またじっくり観てくださいね。

 

 

因みに門の袖壁に付ける予定だった看板は

結局別の塀につけることになりました。汗・・・

 

 

門作る必要なかったじゃん。。。